あべ 僕たちの酒 vol.Komastu

-商品詳細-
原料米:新潟県産 五百万石
精米歩合:60%
Alc度数:17度
製造元:阿部酒造
(新潟県 柏崎市)

阿部酒造で頭を務める小松さんが醸造責任者として醸した「熟成酒」!
あべ 僕たちの酒 vol.Komastu




僕たちの酒シリーズとは(蔵元案内より抜粋)
阿部酒造全体の挑戦や新しい造り方、僕以外(次期蔵元 阿部 裕太氏)の蔵人の表現の場を持たせて全員の酒造りレベルを向上しよう。
そして、僕以外が製造責
任者のブランドがどんどん出ていくことで、阿部酒造を様々な酒のクリエイター集団とさせよう、と言うことが目的で特に年間何種類造るなどを決めずに製造しているシリーズです。
年によっては種類が少ない年、多い年とバラバラです。


の あべ 僕たちの酒 vol.Komastu は阿部酒造で6代目の右腕として活躍する小松さんが1人で仕込んだ試験醸造酒的なお酒です。

小松さんの過去の経歴や人となりは阿部酒造が発信しているポッドキャスト「阿部酒造ラジオ」をぜひ聞いてみてください!
めちゃくちゃ面白いです(笑)

小松さんの嗜好が表現されたvol.Komatsu、通称「小松酒」は紆余曲折あり熟成酒の方向へとシフト。
そして2年もの熟成期間を経てついにリリースされました!

2年もの熟成を表す美しい山吹色。
まずは常温で一口。
色から連想した程の熟感はなく、するっとした口当たりにやや塩味を含んだ旨味が沁みる〜〜。
そしてAlcのキックがガツッと。
後味は酸味でスパッとキレる…旨いぞ小松酒!!

そしてワクワクしながら大本命のお燗。
やはりこれが最適解!というよりもお燗を想定した事が分かる味わいです!
塩味を含んだ旨味に奥行きと円味が加わり、まるでおでん出汁のような味わいに。
やや角張っていたアルコール感とは酸味は丸くなり、旨味を下支えしています。
後味にカラメルやカカオのようなほろ苦さがあり味わいを引き締めます。
開栓後の変化や、開栓せずに追加熟成と今後の経過が非常に楽しみ!

これまでの阿部酒造のお酒とは全く違う味わいですが、1つの蔵からここまで様々な味わいのお酒が生み出されるなんて…と驚いて頂ける事請け合いです!
熟成酒ファン、燗酒ファンの方には是非お試し頂ければ嬉しいです。

またこの小松酒は今後新しいブランドとして発売される予定だとか!
新ブランドがスタートする直前の限定酒をお楽しみください!!


酒屋になって4年。
販売する全てのお酒をテイスティングし、テイスティングコメントを店頭、Online Shop、各種SNSで紹介してきました。
今でこそある程度(まだまだまだまだですが…)文章化できつつありますが、当初はとても読めたもんじゃなかったと思います。

そんな意味でも一生忘れる事ができないお酒が新潟県 柏崎市 阿部酒造さんの「あべ」です。
実は修行先で人生で初めてのテイスティングコメントを書いたお酒。
内容までは覚えていませんが、とても苦労した記憶があります。
それまでも言語化してお客様にお伝えしていましたが、文章化するとなると別次元、別ベクトルの難しさ。
そしてその文章を幾人もの方が読むかと思うと…
その文章が残ってなくて良かった〜(笑)

当時の阿部酒造さんはまだ「あべ」ブランドがスタートして間もない頃でした。
六代目の阿部 裕太さんの第一印象は、優しい兄ちゃん。
最初は蔵人の方かな?と思いました(裕太さん、すいませんw)。
お酒からはその優しさと、静かに燃える想い、そして仄かなウッディテイスト(笑)が感じられていました。
蔵にも伺わせて頂き、ほぼ○な槽場、○○○していた麹室、まるで迷路のように入り組んだ蔵の中は一生忘れる事はないでしょう(笑)

蔵にお邪魔した翌年の新酒。
まぁ〜これが凄かった!
昨年のお酒とは別の蔵のお酒?と感じてしまうくらいの進化。
未だに舌が覚えています。
ただ密かに好きだったウッディテイストが綺麗さっぱりなくなっていて少し寂しい気持ちになりました(笑)

その後も色々と気にかけて頂き、修行後に裕太さんから手紙が届きました。
それが嬉しくて嬉しくて、今も大事に保管してあります。
いつか裕太さんのお酒を取り扱わせて頂けるように頑張ろう。
そう固く決意しました。

そんな決意から数年が経ち…
みなさまご存知の通り「あべ」は全国でも指折りのブランドへと成長を遂げました。
実は毎年新酒が出ると飲んでいました。
そりゃもうリリースを楽しみにしていました。
年々進化していく味わいと、そのスピード感に毎年唸ってました。

よし。
今なら少しは背伸びできる。
いや、背伸びする。
なんならトランポリン使ってジャンプする。
もうイチ飲み手ではいられない。
そう決心し鼻息荒く、そして手汗をかきまくりながら裕太さんにメールを送りしました。

僕)
裕太さんお久しぶりです!
阿部酒造さんのお酒を僕に売らせてください!!
蔵に伺わせてください!!!!
いつ伺ったら大丈夫ですか!?!?!?

裕太さん)
マコちゃんお久しぶり!
まずはオンラインでお話しましょうか(笑)

オンラインミーティング!!!!
鼻息が荒いあまりその選択肢がすっかり頭から抜けていました…
恥ずかしかったなぁww

そしてなんやかんやあり、僕は何年振りかも分からないくらい久しぶりに阿部酒造さんにお邪魔していました。
まず外観が変わった。
変わったというか実際新築の建屋…
お洒落すぎていてここだけ柏崎じゃないみたい(市民のみなさまごめんなさい)。
蔵内も以前伺った時と同じ建物と思えない程の変わりよう。
槽場の前で裕太さんから当時と変わった所などをお話しして頂きました。
逆に変わってない所ってどこかありますか?
いやーーーどうだろ。うん、無いかもしれない(笑)
ですよねー(笑)

あの時は〇〇で大変だったんだよー、○○も○○でさー。
と話す裕太さんはやっぱり優しい兄ちゃんのまま、でも初めてお会いした時の何倍も「やってやるぞ」という雰囲気が溢れていました。
圃場別シリーズで使われている田んぼを案内して頂いている最中も、今後の方向性や蔵としてやっていく事などを書ききれない程お聞きしました。
なんと言ったら良いか…自社のみではなく業界全体と未来を見据えたスケール感、実行に移すまでのスピード感が異次元。
なぜ阿部酒造がそれをしなくてはいけないのか、という理由にも一本筋が通っている。
この辺りは今後お知らせできるかと思いますのでお楽しみに!
僕もとても楽しみにしています!!

お話をお聞きしてヨイショやお世辞でもなんでもなく、阿部酒造は時代を創る企業、それを次世代につなぐ企業なんだなと理解しました。

そんな阿部酒造のお酒を通して僕はなにができるのだろう。
味わいを説明する、造り手が込めた想いを説明する、そんな今まで通りの事を続けていくだけで業界が良くなるのだろうか。
そう簡単に答えが見つかるものではないけれど、初めて書いたテイスティングコメントから今もずっと書き続けているように、これからも考え続けてきます。

阿部酒造を、六代目 阿部 裕太を見ていると思考を止めることなんて到底できない。

自分にとって阿部酒造は原点であり未来です。

未来を見据え、猛スピードで進化し続ける阿部酒造をどうぞ宜しくお願いいたします!

2023.11.18