あべ 僕たちの酒vol.19 柱焼酎仕込み貴醸酒 スパークリング

-商品詳細-
原料料:米(新潟県産)、米麹米(新潟県産米)、単式蒸留焼酎(自社製造)
精米歩合:非公開
Alc度数:13度
製造元:阿部酒造
(新潟県 柏崎市)

今季6代目の肝いりプロジェクトとして始動した「柱焼酎仕込 」のラスト!
大トリである今作は、柱焼酎仕込×貴醸酒製法×スパークリングというクレイジーな組み合わせ!
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あべ 僕たちの酒vol.19 柱焼酎仕込み貴醸酒 スパークリング




僕たちの酒シリーズとは(蔵元案内より抜粋)
阿部酒造全体の挑戦や新しい造り方、僕以外(次期蔵元 阿部 裕太氏)の蔵人の表現の場を持たせて全員の酒造りレベルを向上しよう。
そして、僕以外が製造責
任者のブランドがどんどん出ていくことで、阿部酒造を様々な酒のクリエイター集団とさせよう、と言うことが目的で特に年間何種類造るなどを決めずに製造しているシリーズです。
年によっては種類が少ない年、多い年とバラバラです。


今年の僕たちの酒シリーズは「柱焼酎仕込み」のものがリリースされまくります!!

「柱焼酎仕込み」とは酒粕を蒸留して粕取焼酎を自社で製造し、それをもう一度醪に加えて日本酒を造る仕込み方法です。
いわば蒸留と醸造酒のフュージョン!
実はこの「柱焼酎仕込み」は次期蔵元 阿部 裕太氏が蔵に戻ってからやりたいと思い続けていたプロジェクトで、僕も以前よりお話は伺っていました。

農家さんが育て上げたものを産業廃棄物としてお金を払って捨ててしまっている悲しさ…
アルコール添加という技術で一時代を築いた新潟の酒蔵だからこそ!
という大きな2つの想いがあり、この「柱焼酎仕込み」プロジェクトが始動しました!

粕取り焼酎を蒸留する為に蒸留機も購入されました。
金額を聞いてびっくりw
「普通だったら蒸留機を買うくらいなら、タンクとか他の設備に投資するんだろうけどね〜」
と話す裕太さんの笑顔に狂気を感じました(笑)


今回のVol.19は今季リリースされまくった「柱焼酎仕込 」のラストです!
大トリである今作は、柱焼酎仕込×貴醸酒製法×スパークリングというクレイジーな組み合わせ!
貴醸酒製法を応用し、留仕込みのタイミングで自社製造粕取り焼酎を投入後、更に瓶内二次発酵で約6ヶ月間熟成。
という手間に手間を重ねた、ラストに相応しい手間まみれな1本です(笑)

開栓時は元気いっぱい!
キンッキンに冷やした状態で、王冠を少し浮かせるイメージで少しずつガスを抜いていきます。

開栓の儀を終え、焦る気持ちを抑えながら香りを確認。
麹を思わせるふくよかさにクエン酸感が入り混じった爽やかな香り。
堪らず口に含むと、きめ細やかな炭酸ガスがシュワシュワ~っと!!
炭酸ガスと一緒に果汁感が口内で弾け、もうニッコニコ(笑)
軽やかな甘旨味が果汁感をしっかりと下支えし、軽やかながら満足感あるリッチな味わい。
後味と余韻はとてもコンパクトで、え?今飲み込んだ?と不安に感じてしまう程(笑)

手間まみれな今季最後の「柱焼酎仕込」!
入荷本数は極々僅かです。
お飲み見逃しなく!!


酒屋になって4年。
販売する全てのお酒をテイスティングし、テイスティングコメントを店頭、Online Shop、各種SNSで紹介してきました。
今でこそある程度(まだまだまだまだですが…)文章化できつつありますが、当初はとても読めたもんじゃなかったと思います。

そんな意味でも一生忘れる事ができないお酒が新潟県 柏崎市 阿部酒造さんの「あべ」です。
実は修行先で人生で初めてのテイスティングコメントを書いたお酒。
内容までは覚えていませんが、とても苦労した記憶があります。
それまでも言語化してお客様にお伝えしていましたが、文章化するとなると別次元、別ベクトルの難しさ。
そしてその文章を幾人もの方が読むかと思うと…
その文章が残ってなくて良かった〜(笑)

当時の阿部酒造さんはまだ「あべ」ブランドがスタートして間もない頃でした。
六代目の阿部 裕太さんの第一印象は、優しい兄ちゃん。
最初は蔵人の方かな?と思いました(裕太さん、すいませんw)。
お酒からはその優しさと、静かに燃える想い、そして仄かなウッディテイスト(笑)が感じられていました。
蔵にも伺わせて頂き、ほぼ○な槽場、○○○していた麹室、まるで迷路のように入り組んだ蔵の中は一生忘れる事はないでしょう(笑)

蔵にお邪魔した翌年の新酒。
まぁ〜これが凄かった!
昨年のお酒とは別の蔵のお酒?と感じてしまうくらいの進化。
未だに舌が覚えています。
ただ密かに好きだったウッディテイストが綺麗さっぱりなくなっていて少し寂しい気持ちになりました(笑)

その後も色々と気にかけて頂き、修行後に裕太さんから手紙が届きました。
それが嬉しくて嬉しくて、今も大事に保管してあります。
いつか裕太さんのお酒を取り扱わせて頂けるように頑張ろう。
そう固く決意しました。

そんな決意から数年が経ち…
みなさまご存知の通り「あべ」は全国でも指折りのブランドへと成長を遂げました。
実は毎年新酒が出ると飲んでいました。
そりゃもうリリースを楽しみにしていました。
年々進化していく味わいと、そのスピード感に毎年唸ってました。

よし。
今なら少しは背伸びできる。
いや、背伸びする。
なんならトランポリン使ってジャンプする。
もうイチ飲み手ではいられない。
そう決心し鼻息荒く、そして手汗をかきまくりながら裕太さんにメールを送りしました。

僕)
裕太さんお久しぶりです!
阿部酒造さんのお酒を僕に売らせてください!!
蔵に伺わせてください!!!!
いつ伺ったら大丈夫ですか!?!?!?

裕太さん)
マコちゃんお久しぶり!
まずはオンラインでお話しましょうか(笑)

オンラインミーティング!!!!
鼻息が荒いあまりその選択肢がすっかり頭から抜けていました…
恥ずかしかったなぁww

そしてなんやかんやあり、僕は何年振りかも分からないくらい久しぶりに阿部酒造さんにお邪魔していました。
まず外観が変わった。
変わったというか実際新築の建屋…
お洒落すぎていてここだけ柏崎じゃないみたい(市民のみなさまごめんなさい)。
蔵内も以前伺った時と同じ建物と思えない程の変わりよう。
槽場の前で裕太さんから当時と変わった所などをお話しして頂きました。
逆に変わってない所ってどこかありますか?
いやーーーどうだろ。うん、無いかもしれない(笑)
ですよねー(笑)

あの時は〇〇で大変だったんだよー、○○も○○でさー。
と話す裕太さんはやっぱり優しい兄ちゃんのまま、でも初めてお会いした時の何倍も「やってやるぞ」という雰囲気が溢れていました。
圃場別シリーズで使われている田んぼを案内して頂いている最中も、今後の方向性や蔵としてやっていく事などを書ききれない程お聞きしました。
なんと言ったら良いか…自社のみではなく業界全体と未来を見据えたスケール感、実行に移すまでのスピード感が異次元。
なぜ阿部酒造がそれをしなくてはいけないのか、という理由にも一本筋が通っている。
この辺りは今後お知らせできるかと思いますのでお楽しみに!
僕もとても楽しみにしています!!

お話をお聞きしてヨイショやお世辞でもなんでもなく、阿部酒造は時代を創る企業、それを次世代につなぐ企業なんだなと理解しました。

そんな阿部酒造のお酒を通して僕はなにができるのだろう。
味わいを説明する、造り手が込めた想いを説明する、そんな今まで通りの事を続けていくだけで業界が良くなるのだろうか。
そう簡単に答えが見つかるものではないけれど、初めて書いたテイスティングコメントから今もずっと書き続けているように、これからも考え続けてきます。

阿部酒造を、六代目 阿部 裕太を見ていると思考を止めることなんて到底できない。

自分にとって阿部酒造は原点であり未来です。

未来を見据え、猛スピードで進化し続ける阿部酒造をどうぞ宜しくお願いいたします!

2023.11.18